「棚卸資産管理」とキャッシュフロー改善
在庫は、「会社の現金」が形を変えただけのものです。 倉庫に眠る「札束の山」を放置していませんか? 過剰在庫を防ぎ、キャッシュを腐らせないための鉄則。
講座の背景と目的
「欠品したら怖いから、多めに発注しておこう」「特売で安いから、まとめ買いしておこう」。 現場にとっては「あれば安心」な在庫ですが、経営にとっては「資金繰りを悪化させる最大の要因」です。在庫をお金に戻さない限り、給料も支払えず、新たな投資もできません。
本講座は、倉庫担当や購買担当を対象に、「在庫=コスト」という財務的視点を植え付ける研修です。保管費、金利、陳腐化リスクといった「在庫を持つことの見えないコスト」を理解させ、整理整頓(5S)や発注精度の向上を通じて、現場レベルでの適正在庫維持を促します。
本講座の3つの特徴
1. 【意識改革】在庫=「罪庫」
工場の棚にある部品や商品を指して、「これは1個1,000円の札束だと思って扱ってください」と意識を変えさせます。 長期間動かない在庫は「罪庫(ざいこ)」であり、会社の現金を寝かせている状態であることを認識させます。
2. 【特効薬】リードタイムの短縮
なぜ在庫が必要なのか? それは、発注してから届くまでの時間(リードタイム)があるからです。 「まとめ買い」をやめ、調達や製造のリードタイムを短くする工夫こそが、安全在庫を減らし、キャッシュフローを劇的に改善する特効薬であることを学びます。
3. 【棚卸し】「帳簿」と「現物」を合わせる
「システム上はあるはずのに、棚に行くとない」。これが欠品と過剰発注の原因です。 正確な棚卸しの重要性と、差異を出さないための日常管理(ロケーション管理・入出庫ルール)を徹底し、「いつでも在庫が見える化」されている状態を作ります。
受講後の成果(学習目標)
- CF改善: 在庫削減が、なぜ会社の資金繰り(キャッシュフロー)を助けることになるのか、その財務的メカニズムを理解する。
- 5Sの実践: 「探し回る時間」や「紛失」をなくすため、5S(整理・整頓・清掃・清潔・躾)に基づいた倉庫管理ができる。
- 発注適正化: 勘に頼った「安心発注」をやめ、データに基づいた適正な発注点管理ができるようになる。
開催概要
- 対象者:
- 倉庫管理担当、購買・仕入担当
- 工場長、製造現場のリーダー
- 在庫差異が多く、毎月の棚卸しで残業している部署
- 学習時間:4時間(半日コース)
- 参考価格:
- 受講料目安(一般参加): 20,000円 ~ / 名(6名様から)
標準カリキュラム
- なぜ在庫が多いと会社のお金が減るのか
- 在庫は「お札」が姿を変えて眠っている状態
- キャッシュ・コンバージョン・サイクル(CCC)と在庫の関係
- 在庫維持コスト(見えないコスト)の正体
- 保管スペース代、管理の人件費、廃棄ロス
- 「安く大量に買う」ことは本当にお得か?
- リードタイム短縮と在庫削減
- 「小口発注」で回転率を上げる
- 安全在庫の考え方と計算イメージ
- 正確で効率的な棚卸しの実務
- 差異が起きる3つの原因(入力ミス・場所間違い・盗難)
- 整理整頓(5S)とロケーション管理の徹底
- 死蔵在庫(デッドストック)を作らないルール
- 「1年以上動かないモノ」の処分基準
- 不良在庫を生まないための「入り口(発注)」管理