会社と役員を守る「コンプライアンス経営」と法的責任

「知らなかった」では、もう済まされない。 取締役が負うべき善管注意義務と、個人の資産・会社を守るガバナンス体制構築。

講座の背景と目的

近年、企業の不祥事はSNS等を通じて瞬く間に拡散され、たった一つのミスが「倒産」や「巨額の損害賠償」に直結する時代となりました。

本講座は、単なる法令順守の知識習得ではありません。経営者や役員が自身の身を守るための「法的責任(善管注意義務)」を正しく理解し、社内の不正(横領、粉飾、データ改ざん)を未然に防ぐ「強い組織」を作るための実践的トレーニングです。

本講座の3つの特徴

1. 【役員責任の明確化】個人の資産を守るための知識

もし社内で不祥事が起きた際、役員個人はどこまで法的責任を負うのでしょうか?株主代表訴訟のリスクや、数億円規模の賠償請求が認められた判例を紐解き、「経営者としてどこまで管理していれば免責されるのか」という境界線を明確にします。

2. 【実効性のある内部統制】「性悪説」に基づく仕組みづくり

「うちの社員に限って…」という性善説は、危機管理において最大のリスクです。不正を行おうとしても物理的にできない業務フロー(ダブルチェック、権限分離、IT監査)の構築手法を学び、精神論ではないガバナンス体制を作ります。

3. 【風土改革】「モノ言えぬ組織」からの脱却

多くの不祥事は、現場の違和感をトップが吸い上げられなかったことに起因します。コンプライアンス違反の温床となる「悪い報告ほど上がらない組織風土」を変えるために、経営トップが発信すべきメッセージと、心理的安全性の高い組織作りを解説します。

受講後の成果(学習目標)

  • 法的リスクの自覚: 経営者としての善管注意義務を深く理解し、自身の行動と判断軸を法的に正しいものへ修正できる。
  • 防衛策の構築: 万が一の際に会社と役員自身を守るための、機能する内部通報制度や監査体制を設計できる。
  • 意識変革: 「コンプライアンス=コスト」ではなく「企業の信頼価値を高める投資」であると認識を変えることができる。

開催概要

  • 対象者: 経営者、取締役、執行役員、監査役、経営企画室長
  • 標準学習時間: 4時間(半日コース)
  • 参考価格:
    • 受講料目安: 40,000円~ / 名(5名様より)

標準カリキュラム

  1. コンプライアンス経営の現代的意義
    • 法令遵守だけではない「社会的要請(ESG・SDGs)」への対応
    • コンプライアンス違反が招く「信用の失墜」と「倒産リスク」
  2. 会社法における取締役の義務と責任
    • 善管注意義務と忠実義務の具体的解釈
    • 【判例解説】役員個人の損害賠償責任が問われた事例
  3. 企業不祥事の事例研究
    • なぜ名門企業でも不正が起きるのか(動機・機会・正当化のトライアングル)
    • 他社の失敗から学ぶ、自社に潜むリスクの洗い出し
  4. 内部統制システムの基本設計
    • 不正会計・横領を防ぐための業務プロセス改善
    • 機能不全に陥らない「内部通報制度」の運用ポイント
  5. トップが発信すべきコンプライアンスメッセージ
    • 組織の倫理観を高めるトップの振る舞いとは
    • 明日から実践するアクションプランの策定