中小企業のための「M&A・契約リスク」管理のポイント
買う前に、見抜け。 M&Aや新規取引に潜む「簿外債務」や「法的不備」をあぶり出す、デューデリジェンス(買収監査)の基礎知識。
講座の背景と目的
事業承継や規模拡大の手段として、中小企業におけるM&Aが一般的になりました。しかし、「決算書だけを見て会社を買う」ことは、爆弾を抱え込むのと同じです。 本講座は、M&Aや大型契約において、後から「こんなはずじゃなかった」と悔やなまないための法務・リスク管理講座です。経営者が弁護士や会計士に丸投げするのではなく、自らリスクの所在を察知し、専門家と対等に話すための「経営リテラシー」を養います。
本講座の3つの特徴
1. 【簿外債務の発見】決算書には載らないリスク
M&Aで最も怖いのは、帳簿に載っていない債務です。特に中小企業で頻発する「未払い残業代の累積」や「係争中の訴訟リスク」、「社会保険の未加入」など、将来キャッシュアウトする隠れた負債の見つけ方を学びます。
2. 【契約防衛】「表明保証」で自社を守る
不利な契約を結ばされないための「契約書の読み方」を習得します。特にM&A契約における「表明保証(売り手が内容の真実性を保証する条項)」の重要性と、万が一虚偽があった場合の補償条項の設定など、実務的な防衛策を解説します。
3. 【PMIリスク】統合後の「人」の問題
契約が成立しても、その後に従業員が大量離脱すればM&Aは失敗です。統合後の文化摩擦や労働条件の変更に伴う法的リスクを理解し、人材流出を防ぐための法務・労務面からのケア(PMI)について考えます。
受講後の成果(学習目標)
- リスク察知力: 案件持ち込みの段階で「この案件はどこが危ないか」という直感が働くようになる。
- 専門家の活用: 弁護士や公認会計士に対して、どこを重点的に調査すべきか具体的な指示が出せるようになる。
- 交渉力の向上: リスクを定量化し、買収価格の減額交渉や契約条項の修正を有利に進めることができる。
開催概要
- 対象者: 経営者、後継者、経営企画室、法務担当
- 標準学習時間: 4時間(半日コース)
- 参考価格:
- 受講料目安: 35,000円~ / 名 (5名様以上)
標準カリキュラム
- M&Aに潜む法的リスクと財務リスク
- 株式譲渡と事業譲渡の違いによるリスク承継の範囲
- 中小企業M&Aの失敗事例(買収後に発覚した粉飾と横領)
- 簡易デューデリジェンス(買収監査)のポイント
- 専門家に依頼する前の「予備調査」で見るべき資料
- 議事録、契約書台帳、許認可一覧から読み解く企業の実態
- 契約書における「表明保証」と「補償」
- 契約書のドラフトチェック(損害賠償の上限、契約解除条項)
- 「表明保証違反」をどう定義し、どう責任追及するか
- 労務デューデリジェンス(未払い残業・社会保険)
- 簿外債務の最大要因「労務リスク」の洗い出し
- 36協定、就業規則と実態の乖離チェック
- クロージング後のトラブル事例
- 買収後のキーマン離脱と顧客流出を防ぐロックアップ