取引先を泣かせない「下請法」の基礎知識と実務対応

「発注した後に値引き」「納品物の受領拒否」。 悪気のない“無意識の違反”が、公取委の摘発対象になります。

講座の背景と目的

公正取引委員会による監視強化や、コスト高騰に伴う価格転嫁の要請など、発注側(親事業者)を取り巻く環境は厳しくなっています。 「長年の慣習だから」「相手も納得しているから」という理屈は、下請法では通用しません。本講座は、優越的地位の濫用を防ぎ、公正な取引ルールを徹底するためのコンプライアンス研修です。製造業・建設業だけでなく、IT業界やデザイン発注など、外部委託を行うすべての企業の担当者が対象です。

本講座の3つの特徴

1. 【義務と禁止】「4つの義務」と「11の禁止行為」

下請法には、発注書面の交付など「親事業者がやらなければならない4つの義務」と、減額や買いたたきなど「やってはいけない11の禁止行為」が定められています。これらを体系的に整理し、どの行為が法律に抵触するのかを明確にします。

2. 【事例で学ぶ】「金型保管」や「やり直し」のリスク

「納品後の検査で合格したのに返品した」「将来の注文をちらつかせて金型の無償保管をさせた」「発注ミスなのに無償でやり直しをさせた」。これらはすべて違反の可能性があります。現場で起こりがちな具体的ケースをもとに、違反認定されるラインを学びます。

3. 【フリーランス新法】個人事業主との取引ルール

2024年11月に施行された「フリーランス・事業者間取引適正化等法(フリーランス新法)」についても解説します。従来の資本金要件に関わらず、個人事業主への発注において遵守すべき新たなルール(支払期日、ハラスメント対策等)を網羅します。

受講後の成果(学習目標)

  • 適法な実務: 「発注書(3条書面)」の正しい記載方法や交付タイミングを理解し、不備のない契約業務ができる。
  • リスク回避: 「これをお願いすると違反になる」という判断基準を持ち、公取委による勧告や指導、企業名の公表リスクを回避する。
  • パートナーシップ: 取引先(下請事業者)と対等かつ適正な関係を築き、サプライチェーン全体の持続可能性を高める。

開催概要

  • 対象者: 購買・調達担当、外注管理を行う部門長、発注権限を持つ管理職
  • 標準学習時間: 3時間
  • 参考価格:
    • 受講料目安: 20,000円~ / 名 5名様から

標準カリキュラム

  1. 下請法の目的と対象となる取引
    • 親事業者と下請事業者の定義(資本金区分)
    • 製造委託、修理委託、情報成果物作成委託、役務提供委託の違い
  2. 親事業者の「4つの義務」
    • 書面の交付義務(発注時に必ず記載すべき事項)
    • 書類の作成・保存義務
    • 支払期日のルール(60日以内)
    • 遅延利息の支払義務
  3. 親事業者の「11の禁止事項」
    • 受領拒否下請代金の減額支払遅延(3大違反)
    • 返品の禁止、買いたたき、物の購入強制・役務の利用強制
    • 不当な経済上の利益の提供要請(協賛金の強要など)
    • やり直しの禁止(親事業者の責めに帰すべき理由がない場合)
  4. よくある違反事例と公取委の勧告
    • 実際の摘発事例から学ぶ「やってはいけない」ライン
  5. フリーランス新法への対応ポイント
    • 下請法との違いと、新たに追加された義務(募集情報の明示など)