最初に

中小企業診断士、ビジネスアナリシスエントリー資格であるCBAP®・ECBA™資格者の大石と申します。宜しくお願い致します。

この記事では、

  • ビジネスアナリシスって聞いたことあるけどよくわからない!
  • DXの手法について勉強したい!
  • 自社のシステム導入がなかなかうまくいかない!

という方に向けて、「ビジネスアナリシスとはなにか」について解説します。

結論

ビジネスアナリシスとは、「ニーズを定義し、ステークホルダーに価値を提供するソリューションを推奨することにより、エンタープライズにチェンジを引き起こす専門活動」のことです。

ビジネスアナリシスの認定試験実施機関であるIIBAが発行している「ビジネスアナリシス知識体系ガイド(BABOK®ガイド)」によると、上記のように定義されています。

用語集

・ニーズ・・・・・・・・対処すべき問題
・ステークホルダー・・・利害関係者
・ソリューション・・・・解決策
・エンタープライズ・・・組織や団体

具体的には?

上記結論の表現ですと具体的な内容がわかりづらいため、ここでは「経営課題と解決策を繋ぎ、解決策を推奨し、組織変革に導くための活動」と解釈することとします。

さらに具体化すると、「経営陣や各部門といった利害関係者が抱えるビジネス上の問題に対して対処すべき課題(要求)を引き出し、その課題の解決(要求の実現)に向けて組織変革を進める活動」となります。

また、このビジネスアナリシス活動を行う人をビジネスアナリストと呼び、各利害関係者の橋渡し的な役割を担いながら課題解決に向けて組織の変革を進めていきます。 

2021年にはアサヒグループホールディングスが社内ビジネスアナリストの育成を開始しました。このことから、大手企業もビジネスアナリシスに着目し、必要性を感じていることがわかります。

 アサヒグループホールディングス(アサヒグループHD)が育成する「ビジネスアナリスト」は、ビジネス上の要件とデータ分析を橋渡しし、適切なデータ分析の実行と、その成果の反映を支える人材。

 同社ではビジネスアナリストを「事業会社が抱える課題を深く理解した上で、分析仮説を立案。目的に合わせてデータサイエンティストやデータエンジニアと会話をする事業担当と分析者の”繋ぎ“の役割を果たす人材」に位置付け、2021年に250人程度を育成する計画だ。

アサヒグループHD、ビジネスとデータ分析つなぐビジネスアナリストの育成を推進 – DIGITAL X(デジタルクロス) (impress.co.jp)

なにができる?

ビジネスアナリシス活動を行うことで、課題解決の最適解を選択し、ビジネスの価値を最大限に高めることができます。

せっかく大きな金額をかけて設備やシステムに投資をしても、そもそも経営課題と解決策がちぐはぐになっていたために、想定したような効果が得られないケースは少なくありません。そのような失敗を減らすために利害関係者間に入ってコミュニケーションの橋渡しを行う役割を担っているのがビジネスアナリストなのですが、実際の現場では、システムエンジニアやプロジェクトマネージャーがこのビジネスアナリシス業務を兼任していることが多いのが現状です。

ビジネスアナリストがビジネスアナリシス活動を進めることで、組織変革の必要性と合理的根拠の明確化、解決策の具体化ができ、解決策の推奨による組織の変革に繋がります。

どんな場面で使われる?

ビジネスアナリシス活動が行われることの多い例として、ITシステムの導入が挙げられます。経営課題の解決策として、ITシステムを導入するケースになります。政府もDXを推進しており、ビジネスアナリシスはDX推進において有効であるため、今後一層注目が集まることが予想されます。

ビジネスアナリシスとプロジェクトマネジメントの違い

ビジネスアナリシスは経営課題と解決策を繋ぎ、解決策を推奨して組織変革に導くことに焦点を当てているのに対し、プロジェクトマネジメントは解決策を推奨するために必要となる作業を管理することに焦点を当てている点に違いがあります。

まとめ

ビジネスアナリシスは経営課題と解決策を繋ぎ、解決策を推奨し、組織変革に導くための活動であり、現在注目されている考え方です。弊社ではビジネスアナリシスの有資格者も在籍しておりますので、経営課題の解決やシステム導入にお困りの方は、ぜひ弊社にご相談ください。最後までお読みいただきありがとうございました!